子どもにとっても、大人にとっても
7月から始めた「ハロー!小さなひとたち」。
アトリエに遊びにくる子どもたちを見ていて気になっていたのが、
ずっと抱っこされているか、手に取ったり何かをしようとすれば止められてしまったり、お兄さんお姉さんたちの「やるぞー!」パワーに圧倒されちゃう”小さなひと”たちの乳児さんでした。
ばらまいたり、ひっくり返したり、踏んじゃったり、、、
いわゆる「邪魔している」「迷惑をかけている」ように見えるため、抱っこの状態が長いこともわかります。
が、小さなひとたちこそ、「やってみたい」「やりたい」気持ちが強いのではないだろうか、
それを十分できる場がないのではないか、
本当はやらせてあげたいけど家では無理!私の気持ちの余裕的にもできない!
と思っているお母さんたちもいるのでは?と
危険がないかぎり制限しない、あの子たちのペースでやりたいことができる場をつくってみよう、が始まりでした。
子どもを見ていると、天井を見上げながら、横を向きながら、時々視線を素材に戻しながら、指先や手の中で感じる感触に神経をものすごく 集中させている様子が見れました。
子どもがいろいろ感じている時間を止めてしまわないように、 こぼれても倒れてもタオルやシートが助けてくれます。
子どもの「やりたい」「やってみたい」をサポートするために、アレコレ動くのが私の仕事です。
色水を投入すると色が混ざった様子より、「いまここにあったものがなくなった」ことを何度も確かめていました。
トロリとした感触は好き嫌い分かれるので、無理はせず。子どもの「触りたい」「触りたくない」を尊重します。
絵の具を見るのは初めてです。目の前に出された筆や絵の具の瓶に少し距離を置いてる感じでした。
「触ってもいいのかな?」と思っていたかもしれません。
大人が筆を使ってアクリル板に描く様子を見て、お母さんから筆を渡してもらう動作を何度かした後、自分でもやってみました。
描かれていく線に「これは?」「こっちはどんな感じ?」と筆を変えてみたりクレヨンを持ってみたり、どんどん手が忙しくなります。
時々歌のような、おしゃべりのような声も聞こえています。
場所にも私にも慣れてリラックスしています。寝転んでも描いていました。
言葉でいろいろ言わなくても、安心できる場所と人がいることで、
「なんかおもしろそう」
「やってみようかな」
「やりたいな」
の気持ちにつながります。
飽きっぽいかな?と思われていたお母さまも、こんなに集中している姿は初めてみた気がします、とのことでした。
帰りの道中、何度も振り返っては名残惜しそうでした、と写真を送ってくださいました(お着替えしてます)。
そしておうちでは、昼も夜もすんなり自分から寝ることができたそうです。
やりたいことができて、やってみたいことにも挑戦した!満足感でいっぱいになれたようで、私もうれしくなりました。
常に「迷惑をかけないように」気を張っているお母さんたちが「なにしてもOK」な場所で過ごすことは、 お母さんたちにとってもストレスフリーでした。
こぼれても大丈夫
混ざっても大丈夫
はみ出しても大丈夫
準備も片付けもしなくていい!
子どもとただただ、今を楽しむ!だけです。
お子さまの後日談として、
- 遊びが変わった、興味の幅が広がった気がする
- レゴ板にカラーゴムをはめ込む遊びをしていて、いつもならゴムをばら撒かれたら「えー!!」と思うのに、微笑ましいと感じた
- 「いいこと考えたね!!」と思えた
と、お母さまから教えていただきました。
お子さまの変化を感じながらも、お母さまの気持ちの変化もあったようです😍
遊んだその時だけでなく、その後の心の余裕にもつながっていることを感じられてうれしく思いました。
1~2歳児のお子さまが対象ですが、
どんなことするの?
どんなふうに遊んでいるの?
大人とおしゃべりしたい~
と、思っている0歳児のお母さん、お父さんも、見学という形で参加することができます。(事前予約が必要です。)
不安や焦り、制限のない空間を体験してみることで、自由であることの心地よさを感じてもらえたらと思います。